SSブログ

遥か彼方縄文の人々の祈りに思いを馳せる・・・元祖ハンドメイド!?国宝 土偶展 [にっき]

最近、針に糸を通すのに四苦八苦しているkomadamuです。
そうそう久々にカンブリア宮殿(テレビ東京)を見ていたら、
ユザワヤの会長が出演していた。
ユザワヤと言えば3月、4月頃の進級の季節には特にお世話になっている手芸のお店。
よく吉祥寺店には行くので興味深く拝見していたが、
会長が番組の中で確か「手作りはなくならない」と言ってらした。
(録画してなかったのでうろ覚えなんだけど)
そうだよなぁ・・・手作りってなくならないものかもしれない。

さて先日の日曜日のこと、
まったりと布団にくるまっていたら娘がやってきて何やら見せてくれた。
「ほら〜〜〜[揺れるハート]お母さんが欲しいって言ってた遮光器土偶だよ〜[るんるん]
朝から粘土で遊んでいた娘が作ってくれたらしい、
土偶と言えば誰もが思い出す、あの遮光器土偶(しゃこうきどぐう)・・・なのである。
寝過ぎでまさに遮光器土偶化した瞼だった私の目が一気に開くなかなかの出来栄え。
さすが現役工作少女である。

いえね、というのもその前日の土曜日に親子3人で行ってきたんですよ。
上野の国立博物館で開催されている「国宝 土偶展」に。
(東京国立博物館で2月21日まで開催中)
そのミュージアムショップの一角に置かれていたガチャポンで
土偶のフィギュアを大人買いしてしまったのですが、
欲しいと思っていた遮光器土偶がでなくってガッカリしていた母のために
娘が朝から作ってくれたという訳。
なんて親孝行の娘・・・ってかこれって作るの難しいんじゃぁないかぁ?

で、「国宝 土偶展」
なんでもイギリスの大英博物館で去年開催されていた
「THE POWER OF DOGU」の帰国記念展ということで、
国宝の土偶3点を含む重要文化財の土偶など67点が展示されている。
とは言え土偶だし、そんなに大きな展覧会ではないので、
まぁ昼過ぎに行けば充分と相変わらずスロースタートな親子3人が
のんびりと会場に到着すると、なんとまぁ・・・
「会場は現在混雑しています」の看板が。
えぇぇ〜〜〜っとビックリしつつ、チケットを購入して入ってみると、
会場の出口に設置された土偶展のショップは大混雑。
入るなり出口のショップを見るのもなんなのだが、
まぁ雑貨好きな一家なので迷うこと無くそっちへ直行。
そこには・・・土偶のミニュチュアやキーホルダー、
クリアファイルにマグネット、土偶Tシャツや土偶ハンドタオル、
土偶のキャラクターが印刷されたパッケージのお菓子まで・・・(笑)。
いやぁ、全部土偶グッズですよ[るんるん]
あなどれない土偶人気[ぴかぴか(新しい)]さすがTHE POWER OF DOGU[exclamation×2]である。
(そういやチラシには”縄文スーパースター”とも書いてあった)

なかでも人気だったのが、件のガチャポン。
まさか国立博物館の中にガチャポンとはビックリなのだが、
子どもたちはもとより、普段はガチャポンなんかしそうにない大人まで
ガチャガチャしている。
かくいう私も娘もガチャポン好き、という訳でさっそくチャレンジ。
で、娘は「縄文式土器」、夫は「ハート形土偶」
そして私は「みみずく土偶」をゲット。
3つもやったんだからと、欲しかった「遮光器土偶」は泣く泣く諦めて
やっとこさ会場に突入したのである。

が、いざ展示を見よう会場に足を踏み入れると・・・いゃぁ〜人、人、人・
こんなに土偶って人気あるんだぁ〜〜っとこれまたビックリ。
展示されているガラスケースに、皆さん土偶を取り囲むように張り付いていらっしゃる。
どっ土偶はどこってな感じで押し分ける。
そりゃぁ阿修羅展ほどではないにしろ、小学生には垣根が高い。
娘は入り口で案内のお姉さんからもらった小学生用のパンフレットを
うれしそうに握りしめて、人だかりの後ろをウロウロ。
このパンフレットもなかなか素敵で面白かったのだが、
 小学生用だったので大人はもらえずガッカリ、言えばもらえたのかな・・・)
それでも辛抱強く並んで、なんとか土偶を見ることができた娘は開口一番、
「かわいい〜〜〜〜」
いいセンスである。

土偶と言えばかの遮光器土偶くらいしか思い浮かばなかったのだが、
が、そこに並ぶ土偶たち、確かにどの土偶もどこか可愛らしい。
これなら人気もある訳だ。
子どもの粘土細工にも通じる純粋な造形、自由なデフォルメ、
そして施されている文様は入れ墨なのかアクセサリーなのかわ分からないが
おしゃれなデザインなんだなぁ〜!すごいぞ縄文人!!

そんな土偶は縄文時代に作られた人形の焼き物であるが、
縄文時代と言えば約16,500年前から3,000年前って紀元前の話で、
土偶が発生したのだって約13,000年前だってんだから、すごい話である。
そ〜んな想像を絶するくらい昔の作品を見てきたんですねぇ・・・
一口に縄文時代と言ってもその期間は1万年以上ってんだからすんごい長い期間である。
西暦2010年なんてまだまだヒヨッコなのである。
そして縄文時代のその間には、これまた今の地球温暖化もビックリの
気候変動なんかもあったらしく、壮大な歴史がそこには横たわってるんだろうなぁ・・・

なぁんてそんなことを考えながら、人混みをかき分けつつ堪能した土偶展。
ちょっと背の低い娘には展示ケースが高くって、
たびたび持ち上げてやらないと見えないというのが難でしたが、
それでも娘はとても楽しかったらしい(私は腕が筋肉痛に・・・)。
で、彼女の一番のお気に入りはネコみたいな顔をした土偶だそうで、
ちょっとアニメの「グィン・サーガ」のグィンが
転んで顔がつぶれたみたいな(失礼)土偶。
でも、確かに可愛い。
もう一つのお気に入りが夫がガチャポンでゲットしたやつの本物、ハート形土偶。
重要文化財なんだけど、顔がハート形なんですよっ[黒ハート]
他にも仮面土偶なんかは、ぜったい足は組めません〜ってくらい
ぽってりした足をしてて、なんだかユーモラス、顔は三角だしっ(これも重要文化財)。
他にもいろいろな装飾のある土器や動物型の土製品もあって、
山や海や森なんかの自然と共に、暮しがあったんだろうなぁと・・・
思わせる品々がありました。
中でも、ラッコの様なアザラシの様な形の器や猪の形の土製品はラブリー[ぴかぴか(新しい)]
縄文時代のデザインは現代でも通じますって[手(チョキ)]
キャラクターの宝庫ですっ[exclamation×2]

dogu1.jpg

しっかし一体なんだって、こんな形の土偶を縄文時代の人々は作ったんだろう・・・
遮光器土偶なんて、古代宇宙飛行士説まであるくらい不思議なデザイン。
この土偶展でも展示されてたけど、
何を見て何を考えればこんな土偶が作り出せるんだって姿ですもんねぇ。
ただ思うのは、埴輪とは違ってなんか祈りとか願いとかといった思いを
色濃く感じるんですよ、土偶って。
埴輪には大魔神でおなじみの武人の人形とか人が乗るための馬なんかもあって、
これらにはなにか権力とか戦とか人間同士の争いとかも感じるんだけど、
(踊る埴輪はそんなことないけど[ひらめき]
土偶たちを見る限り、生命誕生への祈りとか病気や怪我の治癒への祈りとか
自然への畏敬の念と言ったものの方が強く感じられて
純粋な人々の暮しが想像できるんですよね。
縄文の人々はいろいろな思いを土に込めて土偶を作ってきたんだろうなぁってね。
国宝の土偶3体は形も完全で、凛としてその思いを保っているようにも見える。
合掌土偶なんか、そ〜んな遥か彼方昔からなにを祈ってきたんでしょうねぇ・・・

と、素敵な歴史のアートに触れて充実した一日だったぁと満足しつつ、
土偶にすっかりハマって博物館を後にしたのだが、
寒風吹きすさぶ上野公園に出たところで、なんと焼き芋屋さんが出現!
一気に現実に引き戻す香りに、思わず土偶の足の様な焼き芋を
お買い上げの親子3人、大満足でホクホクの焼き芋をパクついてると娘曰く、
「お母さんん、あんまり食べると土偶みたくなるよ」とな。
・・・ぎくぅぅぅ
「だってお腹が大きくて足のふっとい土偶とかあったもん。」
・・・はい。縄文のビーナスですね、気をつけます。
ま、ビーナスだからいいかっと、結局完食したkomadamuでした(笑)。

そんな訳で、日曜日は前日の疲れもあり一人大寝坊していた私なのだが、
押っ取り刀で起き上がり、リビングに行ってみると、
夫と娘はどうやら朝から粘土で土偶作りにいそしんでいたらしいのだ。
が、おやじ顔になってしまったネコ土偶を手に夫曰く
「土偶って作るの難しいんだよ〜。やっぱり土の粘土じゃぁないとダメかも。」
そう夫と娘は、オーブン粘土と紙粘土でそれぞれ作っていたのだが、
どうも土偶は土の粘土で土を重ねて付け加えながら形成していかないと
あの形は文様を再現するのは難しいらしいのだ。
なるほど・・・粘土の素材はともかくとして、縄文人は器用だったんだねぇ・・・
などと3人して感心していた土偶三昧の週末だったのでした。

そういえば、夫と娘のこねてる粘土はユザワヤで買ったものだが、
手作りはなくならない・・・。
なにしろ手作りの歴史は13,000年近く続いているかと思えば確かな話である。
しかも粘土はいまだ現役で子どもから大人までこねては楽しんでいるもんね、
っと思うkomadamuなのでした。

dogu2.jpg

国立博物館のミュージアムショップで見かけて気になる本ってことで[るんるん]

古代史 謎めぐりの旅 出雲・九州・東北・奈良編

古代史 謎めぐりの旅 出雲・九州・東北・奈良編

  • 作者: 関 裕二
  • 出版社/メーカー: ブックマン社
  • 発売日: 2009/09/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)






考古学と古代史のあいだ (ちくま学芸文庫)

考古学と古代史のあいだ (ちくま学芸文庫)

  • 作者: 白石 太一郎
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2009/09/09
  • メディア: 文庫







nice!(5)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 5

コメント 2

にこちゃん

ひゃー ユザワヤさんの会ちょー出てたんですか~
シマッタ見逃しました~

土偶、来ましたか!埴輪もくるかな?!(笑
ハート型の顔の土偶、群馬県内で発掘されたものなんですが、
先日どっかの学者さんが講演会したそうで、
内容に、「ハート形土偶を岡本太郎さんがインスパイアして太陽の塔に」
とか言ってたそうです。
岡本太郎さん古墳文化かなり研究されてそうなんですよ。

ユザワヤそろそろ行きたいですー
by にこちゃん (2010-02-12 19:11) 

komadamu

にこちゃんさん♪こんばんは!!
そ〜なんですかぁ〜土偶はタロウの原点なんですねぇ〜〜。
そういえば太陽の塔って確かにハート形土偶に似てる!
それに会場には岡本太郎ちっくな土偶さんたちがいっぱいいたしなぁ・・・すごいなぁ・・・

ユザワヤいいですよね〜。私も行くと(吉祥寺店ですけど)上から下まで全部見ます(^o^)/。


by komadamu (2010-02-12 21:29) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。